杉の子会だより 第8号No.2
すくすく会オーストラリア6泊8日の旅に参加して
1999年(平成11年) 4月発行
2月6日からすくすく会(ダウン症親の会)主催の旅行に、たまちゃんと2人で参加させて頂きました。 初めての海外旅行でちょっぴり心配でしたが、小児療育センターの坂後先生や看護婦さん、それにダウン症の親子の 方々といっしょだったのでとても親しみを感じるよい旅になりました。
2日目の現地知的障害者(主にダウン症の方々)施設の視察では、さすがに福祉の先進国といわれるだけあって 広い敷地内に充実した施設で、ここはサニーフィールドアソシエーションと言って日の当たる協会という 意味だそうです。
そこには、楽しそうに働いている人たち、そしていろんな仕事があり、その人にあった仕事が選べ、 福祉手当や賃金なども充実していました。
グループホームもたくさんあり、それぞれの部屋がとてもきれいに整理されていました。 ホームでは門限がなく自由がいっぱいです。ここから作業所までは公共機関が利用できるよう 入所したときに訓練するそうです。また、言語に障害のある人は、勤務時間内に指導を受けたり、 具合の悪いときは作業所からでも病院へ連れていってもらえます。
ダウン症の男の子の部屋のタンスの上に、ダウン症の女の子と楽しそうに写っている写真が置いてあり、 ほのぼのとしたものを感じました。
お昼には施設の仲間たちと一緒に食事をしました。たまちゃんも「ハロー」「サンキュー」と言って 握手をしたり、あいそを振りまいていました。子どもって自然体だなと感じました。 またアブライツ工場は電気関係の仕事をしていて、品質管理が高いということで表彰されたことも あるそうです。ここでは障害者25名、健常者20名が働いていて、障害のある人もきちんと 賃金をもらい、社会の一員としての自覚を持って生活しているそうです。それには 自立を大切にしながら市民としての権利も教えていく努力もされています。
どこを見学してもすばらしく、うらやましい限りでした。たまちゃんもあと7年すれば 社会に出なければなりません。そのときに行き場がなくなって悩まなくても いいように、日本も、もっともっと福祉の充実にした国になって ほしいと願わずにはおれません。オーストラリアのように、障害があっても社会の一員として当たり前に 生活できるように。
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